「今のショット、思いっきり右向いてたよ」ゴルフをはじめた頃、先輩ゴルファーにこんなことを言われた経験があるゴルファーは多いと思います。ターゲットに正体せず、体の“左側”に打っていくゴルフでは、ターゲットに向けて正確に構えるのが基本にして究極の課題。プロたちが練習の際に必ずと言っていいほどアライメントスティックを用いるのもアライメント(狙い)の重要性の証明と言えます。
そして、今回紹介する「ツアーエイム」は、アライメント力を強化するための究極の練習器具だと言って過言ではありません。
ツアーエイムの仕様自体は極めてシンプルで、アライメントスティックを固定する板状の器具。ここにアライメントスティックを組み合わせることで、さまざまな練習効果を得ることができるのです。
ツアーエイムの基本の使い方
もっとも基本的な使い方は、ターゲットに向けて1本、スタンス部分に2本、スティックを配置するやり方。日々の練習に取り入れれば、ターゲット方向に正確に構えられるのはもちろん、スタンスの向き、目や肩のラインなどもスクェアに揃える感覚が身につくことでしょう。
ターゲット、足元などにアライメントスティックを配置するのが「基本」だ
ツアーエイムに構えたときのクラブの角度に揃えて斜めにアライメントスティックを装着し、前方もしくは後方に配置すれば、スウィングプレーンを揃える最高の練習器具に早変わりします。プロがツアー会場のドライビングレンジで行っているような質の高い練習が、誰でも可能になるのです。
後方にツアーエイムを配置すればバックスウィングのプレーンを整えられる
前方にツアーエイムを配置すればフォローサイドのプレーンを整えられる
どんなにいいショットをしても、構えている方向が間違っていればそれはミスショット。ツアーエイムは、スウィングに磨きをかけながら、ゴルフの基本中の基本である「狙う」という技術を鍛えることができるのが最大の魅力と言えます。決して派手ではないけれど、もっとも大切な技術を教えてくれるんです。
ツアーエイムの使い方を吉田一尊プロに聞いてみた
このツアーエイムの使い道を、吉田一尊プロにも考えてもらいました。
「ツアーエイムにアライメントスティックを差し、アドレスした手元の上にスティックの端がくるようにセットしてみてください。スウィング中の手元の“浮き”を矯正できますよ」(吉田)
アドレスの手元の上方にアライメントスティックを配置すれば、手元の浮きを抑えられる
スウィング中に手元が浮くとフェース面が開いてスライスなどのミスの原因となる。スクェアな“厚い当たり”を得るためにも、効果的な練習法になりそう。
「ツアーエイムを体の背中側に配置し、アライメントスティックが構えたときの右脚にギリギリ触れる位置にセットするのもオススメです。この状態をキープしたままスウィングすることで、下半身のスウェイを抑えることができますよ」(吉田)
右脚ギリギリにアライメントスティックを配置すれば、下半身のスウェイを防げる
アマチュアはバックスウィングで右側に、ダウンスウィングで左側にスウェイしてしまう傾向がありますが、それを防ぐのにもってこい。また、ツアーエイムは右利きのゴルファー、左利きのゴルファーどちらでも使えるのもうれしいところです。
「パッティングにもいいですよ。ツアーエイムにはちょうどボールが通るくらいのゲートも配置されていますから、そこを通すように使う。アライメントスティックでパターのストレート軌道も磨けますから、パッティングの練習器具としても使用可能です」(吉田)
このように、アイデア次第でいくらでも使い道が思いつくのもツアーエイムの魅力といえます。
これらの用法はほんの一例。使い方はまだまだ考えられるので、自分の課題に合わせてオリジナルドリルを考えてみるのも面白いでしょう。
すべての練習でアライメントスティックやツアーエイム本体に手やクラブが当たると怪我や事故の原因となりかねないため、安全マージンをしっかりとって練習していただきたいのですが、簡単に練習効果を高められるこのツアーエイム、間違いなくオススメの練習器具なのは間違いありません。
スウィングを磨きながら狙うという基本中の基本の技術を磨くことができるツアーエイム。ぜひ、日々の練習に取り入れてみてくださいね!