出たぞ268ヤード！飛ぶとウワサのカスタム1W“DD2ヘブン青デラカスタム”を打ってみた

ゴルフダイジェスト社の中年男性社員、通称「オヤジゴルファー」が注目ギアをお散歩気分でのんびりテスト！今回は東北のショップから届いた“飛ぶ”と噂のカスタムドライバーを試打！

飛ぶドライバーのウワサが、東北のショップから届いた

2年ほど前、ゴルフポケットで売れに売れたクラブがある。それが、「カールヴィンソン赤デラカスタム」というドライバー。

エミリッド・バハマのヘッド「カール・ヴィンソン CV8」に、デラマックスの「020Dプレミアムシリーズ」シャフト、通称赤デラの5Xを組み合わせるとめちゃくちゃ飛ぶ。そんな噂が京都のショップ・ウィザードを中心にクチコミで広がっていたのをたまたまキャッチし、その組み合わせをそのまま商品化したのだが、これがもうすごい評判になったんですよ当時。

【ぶっ飛びドライバー】カールヴィンソン赤デラカスタム

注文の電話がジャンジャン鳴り響く……ということはインターネット通販なのでないのだが、注文が続々届いて嬉しい悲鳴となった。

あれから2年。ゴルフポケットのスタッフの耳に、ふたたび“クチコミ”情報が入ってきた。今度の噂の発生源は東北・宮城の「T-Labo」というショップ。聞けば「スライスもチーピンも出ないクラブ」なんだそうだ。そんなうまい話があるんですかね……？

DD2ヘブン青デラカスタムはどんなクラブか

まず最初に組み合わせを説明すると、ヘッドはムジークのオンザスクリューDD2ヘブン。合わせるシャフトはデラマックスの07プレミアムシリーズ、通称“青デラ”だ。

「DD2ヘブン」は、どことなく難しいイメージのあるカスタムクラブのなかで異色とも言えるつかまりの良さが自慢のクラブ。

大型ヘッドながらシャープな見た目でつかまりがいい「ムジークオンザスクリューDD2ヘブン」

最近ほら、クラブが大型化してやさしくなったはずなのに、ボールがつかまらなくて悩んでる人多いじゃないですか。右に出て右に曲がるスライスだったり、右斜め30度くらいにドーンとすっぽ抜ける球が私もよく出る。高確率で右OBになるやつ。それを防ぐため思い切りつかまえにいくと今度はチーピンが出る。高確率で左OBになるやつ。いわゆる“右のミスも左のミスも出る”状態。スコアになるわけないんですよこの状態だと。

その悩みの根元には「つかまらない」という問題が潜んでいる。なので、右にも左にもミスが出るなら、まずはつかまるドライバーを試してみる価値がある。ふつうに振ってつかまれば無理につかまえにいくことはないから、チーピンも出にくいというわけだ。

デラマックスの07プレミアムシリーズは先端が締まった低スピン弾道の打ちやすいシャフトだ

仙台のT-Laboでは、DD2ヘブンの460ccサイズとは思えないつかまりの良さに注目。それに合うシャフトとして先端の剛性が高いものを複数テストした結果、もっともマッチしたのが青デラだった。そして、その組み合わせは思惑通りお客さんに大好評。仙台発の「スライスもチーピンも出ないドライバー」のウワサがクチコミで広がっていったというわけだ。

DD2ヘブン青デラカスタムを打ってみた

そんなもん打つしかないでしょ！ということで、さっそくゴルフダイジェストの中年オヤジゴルファー三人衆で試打を行ってみることにした。ヘッドのロフトは10.5度、試打者3名のスペックは以下の通り。

オヤジゴルファー1号（筆者）ヘッドスピード40m/s前半のスライサー。平均スコア100弱
オヤジゴルファー2号　ヘッドスピード40m/s半ばのフッカー。平均スコア80台
オヤジゴルファー3号　ヘッドスピード40m/s半ばのパワーヒッター。平均スコア90台

まずテストしたのはオヤジゴルファー3号。試打スペックは「6S」で、普段はスライスが持ち球の3号の球筋が見事にフック系に変化している。

「ヘッドは460ccなのですが、構えてみると少し小ぶりに見え振り抜きやすく感じますね。シャフトはワッグルした際も固く感じ、テークバックでもしなり感はあまり感じません。叩きにいくタイプの自分には合っています」

3号のベスト弾道。268ヤードはトラックマン試打の最長不倒となった

打ち続けること数発、つかまえにいかなくても勝手にクラブがつかまえてくれることを理解して振った一発は左右ブレがほとんどないデッド・ストレート！曲がらないことで飛距離も出、ヘッドスピード43m/sで250ヤードを記録した。

“振っても曲がらない”ことがわかった3号はさらに出力を上げ、ついに出たのがこの1打。飛距離は「トラックマンで過去最高の飛距離」だという268ヤード！うらやましい！

この結果を受けておれにも貸せと引ったくるようにクラブを奪って試打を開始したのがオヤジゴルファー2号。勝負どころでチーピンが出るのが悩みの40代後半男性だが、「曲がらない」恩恵は2号も十分に味わうことができた。

スピン量2000回転を切る超ロースピン弾道で252ヤード飛ばした2号

「ヘッドはつかまりが良く低スピン。低めの弾道で最近では一番距離がでました。もう少し高めの弾道が好みですが、このあたりは調整機能で合わせられそうです。シャフトのおかげかつかまり過ぎないので、フック系が持ち球ですが左を気にせず気持よく振れました」（2号）

球筋は真っすぐ飛び出して落ち際わずかに右に切れるキレイなフェードボール。スピン量がときに2000回転を切る驚異的な低スピン弾道を連発し、やはり250ヤードを超えてきた。打ち出し角度は10度を切るなど低めだが、その分大曲がりがなく風の影響も受けにくいから、球の高さはこれはこれでアリだろう。

また、特筆すべきはクラブとしての低スピン性能で、ふたりとも2000回転を切る数字が出た。実は私もドライバーのスピン量が4000回転に迫るフケ球ヒッターなのだが、このクラブだと2000回転を切る球が出て、計測場は70ヤード近くランが出るという結果となった。フケ球で飛距離をロスしている人にはかなり強い武器になりそうだと感じた。