フェアウェイウッドはミスしがちなクラブ。ならば、フェアウェイウッドを全部抜いてユーティリティにすればいいのかというとそれはそれで別の難しさが生じる……ならば、両者のいいとこどりの「ミッドウッド」を使えばいい! ところでその「ミッドウッド」って、なに?
突然ですが、フェアウェイウッドってつくづく難しいですよね……。私も先日のゴルフのとあるパー5のセカンドショットでフェアウェイウッドを持ち、OB2連発で撃沈してきた者の一人。そのとき私は思ったものです。「ああ、ミッドウッドを入れておけばよかった」と。
ミッドウッドはプロにも人気のクラブメーカー・Aグラインドのニュープロダクト。全体の作りはフェアウェイウッドがベースなのですが、シャフトは短め。ヘッドは大きめのユーティリティといった印象で、まさにフェアウェイウッドとユーティリティの“いいとこどり”。ゆえにミッドウッドという名前が付けられたクラブです。
番手も個性的で、25度の「11+」、22度の「9+」、19度の「7+」と、普通の番手よりもほんのわずかにロフトが立っています。これが、打ってみると抜群にやさしいんです。
試打したのは数週間前のこと。私はサイズの大きいフェアウェイウッドが苦手なので、構えた瞬間から好印象。少し短いこともあってかヘッドの小ささは気になりません。
飛距離は25度の11+で190ヤードほど。25度といえば5番とか6番アイアンほどのロフト。5番とか6番で190ヤード飛ばすのは大変(というか無理)ですが、ミッドウッドだと軽〜く振ってその飛距離が打ててしまうんです。
これは、上の番手を打っても印象が覆りません。22度の9+では200〜210ヤードちょっとが打てるのですが、それはフェアウェイウッドならではの球の高さの賜物。ユーティリティと比べたときにやっぱり高弾道なので、キャリーを稼げるのです。
19度の7+では230ヤード台の飛距離も出ました。飛びが自慢というクラブではありませんが、この打ちやすさで飛距離もしっかり出てくれるのは嬉しいところです。
それでいて構えやすさはユーティリティみたいな感じですし、小ぶりな分つかまりもいい。室内試打なので実テストはできていませんが、この大きさなら多少のラフでも苦にしなさそうです。ついでに打感も粘りのなかに弾きがあって好み。
そんな試打したときの感触を思い出しながら、パー5のセカンドショットで1発目OBのあとの打ち直しの4打目の低弾道フック(通称:チーピン)がOBゾーンへと吸い込まれていくのを眺めながら、私は「ああ、ミッドウッドを入れておけばよかった」と思ったのでした。
フェアウェイウッドは難しい。ユーティリティだと飛距離や球の高さが足りない。そんなふうに感じているゴルファーに、ぜひ試していただきたいクラブです。